Joel's Reinforcement Library





何故私は数多くの他のサイトで禁煙方法を語らないか




全米禁煙週間の間、地元の二社から従業員用の無料禁煙クラスの依頼を受けた。私は最初の会社、一流の保健会社で3000名の従業員がいる、を訪ねた。会社は昼食時間中に開かれるこのような有益なプログラムへの参加者は少なくとも20人はいると期待していた。喫煙の有害さを示すスライドと、いまや有名になった喫煙ボトルを携えて出向いた。禁煙には全く関心が無く想像力の欠如した喫煙者でもタバコをきっぱり止めるか、さもなければ命や、手足や、自尊心、また社会でのステータスを失うことになると目覚めさせるような事実と統計を用意し、ダイナミックな講義を行うべく準備をしていった。いつも経験するように講義を始めた時の喫煙者の疑いの念を予期してもいた。一時間もすると事実の提供により、通常、喫煙の危険性は圧倒的なものになり議論の余地の無いものになるのである。

そういうわけで、私としてはエンジン全開で喫煙者がいつも持っている講義への否定的な気持ちと自分の依存症を守るメカニズムを打ち破ろうとしていた。私は辛抱強く座って喫煙者の大軍が禁煙の主題と自分達をどのように扱うのだろうかと言う期待とおののきで押し寄せてくるのを待った。最初に部屋に来たのは会社の窓口担当者だった。彼女は元喫煙者で一年ほど禁煙を続けていた。彼女は聴衆に挨拶して私を紹介するために部屋に来たのだった。

次に現われたのはクリニックの卒業生で5年前に禁煙しその後ずっと続けていることをありがたく思うと言いに来たのだった。彼女は沢山の人が言うように禁煙したことは今までの人生で最も価値のあることだったと述べた。彼女は私を三ヶ月前タバコ関連疾患で入院している時に禁煙した一人の友人に紹介した。卒業生は友人が私のプレゼンを聞くことは禁煙の決意を補強し禁煙を続けるためにメリットがあると感じたのだった。

講義を始める時間は過ぎていた。もう一人若い女性が部屋に入ってきた。私は彼女に禁煙のために来たのかと聞いた。彼女は非喫煙者であることがわかった。彼女は最近両親をガンで亡くしアメリカガン協会のがん予防のためにボランティアを始めようとしていたのだった。彼女は喫煙者に禁煙を説く際にどのように扱えばよいのかを観察しに来たのだった。そのほかには誰も現れなかった。

私が持参した教材は不要だということは明白だった。喫煙者に危険性を確信させるためのスライドは不要であった。彼らは既に喫煙は死を招くことを知っており既に禁煙しているか、決して始めることはないのである。タバコ戦争は必要なかったし、私がデモンストレーションのために使うタバコをもらえる人もいなかった。ニコチン依存症と喫煙再開を防ぐことの重要性をについて一時間ほど話をした。

二日ほど後に私は二番目の会社へ出かけた。今度はずっと小さな雇用主でおよそ100名の従業員がいた。こんなに従業員数が少ないのでは誰も私のプレゼンに現われないかもしれないと多少心配していた。再度スライドを用意し、デモンストレーションを行う準備をしていた。今回は嬉しい驚きであったのだが、15人の人が現われた。しかし、私が喫煙歴を聞き始めたとき12名は全く喫煙の経験が無く、二人はそれぞれ20年位前に禁煙しており、一人が現役の喫煙者であるが禁煙することに興味は持っていないということが判明した。

普通私は禁煙したい喫煙者がいる場合その人に焦点を合わせてプレゼンをする。彼女は自分は抗議するためここに来ているのだということをハッキリと述べていた。あなた方は私のクリニックへの参加から思い出していただけると思うが、私たちは禁煙したい人を支援するためにクリニックにいるのであって、禁煙を強制するためにいるのではない。残りの14名は受動喫煙の危険について知りたくて来ていたのである。そこで私は用意したスライドやボトルを無視して準備したのとは違うトピックで話を進めた。しばらくの間二人の禁煙者のために喫煙再開の防止について話し、残りの時間は受動喫煙の危険性とどのように喫煙者に対処すればよいかを話した。

地方の二つの会社での経験から普遍的な結論を引き出そうとは思わないが、ある種の傾向が明らかになってきていると思う。自分の意志で喫煙をやめることができると理解できた人は喫煙をやめている。現在喫煙者の数よりも非喫煙者や卒煙者の数の方が多い。非喫煙者や卒煙者は自分の健康をどうやってさらに改善し、タバコの煙への暴露をいかに減らすのか関心を持っている。

ない。彼らはそれほどまでひどい依存症に陥り、絶望的なので自分の意志で禁煙することを恐れており、自分の利益になる無料の禁煙プログラムさへ利用することができない。彼らは健康を意識する多数派から遠ざけられ、容赦されなくなってきている。彼らは羨ましい立場にいないのである。

あなたが現役の喫煙者ならば依存症の呪縛に囚われていることを判ってください。常識として喫煙は高くつき、社会的に受け入れられず、死を招くことを判っているはずです。残念なことに中毒に起因する薬物願望行動のもとでは常識は働かないのです。死を招く薬物願望を乗り越える時です。クリニックの卒業生としてあなたが無料で再挑戦することを歓迎いたします。今度は成功しましょう。あなたの命はこれにかかっているかもしれません。多数派に受けを良くするために禁煙するのではなく、あなた自身のために禁煙してください。

あなたが元喫煙者だったら、禁煙を当たり前のことだと思わないで下さい。タバコを遠ざけることは出発に過ぎません。禁煙を続けることが等しく大切なのです。あなたはここまで頑張りました。現在の状態を維持することは比較的単純です。大切なことは 「決してそのもう一服をやらないで」ということを忘れないことです。


翻訳:西田季彦

(C) Joel Spitzer 1994, 2000





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