「現実の社会での」
ニコチンパッチとニコチンガムの
評価

英語オリジナル版

by John R. Polito, June 30, 2002 
ジョン・R・ポリト 2002年 6月30日



題名「現実の社会での処方と売薬(処方箋なしに誰でも買える、Over the Counter,以下OTC)によるニコチン置換治療の有効性」についての批判
2002年5月発行中毒特集号97(5)ページ505〜516
by シフマン研究の抄訳へのリンク




現実の社会で禁煙するということはニコチンパッチやニコチンガムを使いながらタバコをやめる人たちの六ヵ月後の成功率を至上命題にするといった大学のステキナ医学研究に参加することは大きく異なる経験である。

大学の医学研究の一貫として禁煙する人たちはしばしば、行動についてのカウンセリングを受けたり(たぶんグループカウンセリング)、禁煙についての詳細な指示を受けたり、無料でニコチンパッチやガムを支給されたり、そもそも研究参加へ選抜を受けていたり、詳細な喫煙歴を提出したり、事前検査を受けたり、何度も大学のメディカルセンターを訪問したり、フォローのための電話を受けたり、一対一のカウンセリングを受けたり、研究への参加の手当てをもらったり必要経費の支給を受けたり、またはうその申告をしたり、喫煙を再び始めていないかどうか将来再度面接されるのではと予期していたりする。

現実の社会では平均的な教育を受けていない、カウンセリングなし、支援も無い突然のニコチン絶ちをする禁煙挑戦者は単純に禁煙スタートの日にちを決めて、喫煙をやめて、六ヵ月後の禁煙成功率11%を享受することになる。また、現実の社会では徐々にニコチンを減らしてゆく漸減禁煙志願者は近所の店でニコチン製品を購入するか医者から処方箋を入手して一番近くの薬局へ向かうことになる。

最近世に出たニコチン漸減法の研究はシフマンの「現実社会での」ニコチンパッチとニコチンガム研究で、2002年 5月に発行された中毒特集号の505〜516ページにある。
シフマンはこの研究をできるだけ研究特有の影響を取り除き、現実の社会での禁煙過程に近いものにするように努めながら、かつ結果の検証と評価をできるようにした。その研究は2367人のOTCニコチンパッチユーザーと2981人のOTCニコチンガム購入者を追跡した。さらに電話で269人の処方箋のパッチユーザーと115人の処方ガムの使用者が処方後六ヶ月に彼らが禁煙に成功したかどうかを確認した。

OTC購入組みはニコチン供給のデバイスはポケットマネーで(14パッチ$42または96個のガムを$35)薬局かありふれた薬店で購入した。処方パッチとガム使用で六ヶ月参加した組は六ヵ月後に電話がかかってきて本当に禁煙に成功したかを検証するための自分の息のサンプル代として$50をくれると言われるまでは研究に参加していたことさえ知らなかった。

OTCでパッチとガムを購入した人たちは製品説明書と禁煙のコツを説明したオーディオテープを受け取ったが、そのほかの教育やカウンセリング、または支援のしくみは無かった。
以下の発見を見る際に心してもらいたいのは、全ての履歴データーは支援を受けなかった突然のニコチン離脱被験者は六ヵ月後に11%の成功率を示している。(2000年6月の平均、USDHHS Meta Tables for control groups)

シフマンの「現実社会」研究ではパッチ処方組でたったの3%、パッチOTC組で9.2%が六ヶ月時点でタバコを吸っていなかった。ニコチンガムのグループでは処方組の
7.7%、OTC組の8.4%が六ヶ月時点で喫煙していなかった。悲しいことに四つの組の平均はたったの7%である。

製薬会社がニコチンが薬であるというラベルを張ったり、ニコチンを治療であると唱えたり、そしてニコチンを最新の魔法の治療法だと言う前は、ニコチンを完全に絶つ世界中の良質な禁煙法は30%、40%またあるときは50%という六ヶ月後成功率を達成していた。これらの禁煙法は知識をもたらしスキルの開発をしながら質の高いカウンセリングと支援を提供していた。悲しいことに大変に優れたプログラムの信頼性が大きく揺らいできており、衰退し、時には破壊されてきている。巧妙な製薬会社のマーケッティングにより禁煙志願者を洗脳してこれらの劣ったニコチン供給デバイスが、今まであったどんな方法よりも二倍も効果的であるという風に信じこませている。

パッチによる禁煙成功率は恐ろしいほどに1998年のデビッドソンのパッチ研究(8.2%)と1999年の ヘイズのパッチ研究結果(7.7%)に整合している。これらの結果というのは禁煙挑戦者のもつ自然の能力よりもかなり低い成功率ということで一貫性がある。

OTC購入パッチグループ(2367人)研究結果の興味ある事実

  1. 平均年齢は43歳

  2. 過去の禁煙失敗経験は5回

  3. 8%だけが初めての禁煙挑戦

  4. 一日喫煙本数は平均27本

  5. 喫煙年数平均は24年

  6. 禁煙したい理由の第一の理由は健康

  7. 2367人のOTCパッチ対象者のうち2150人が六ヶ月以内に喫煙を再開

  8. 2981人のOTCガム対象者のうち2729人が六ヶ月以内に喫煙を再開

  9. ニコチンパッチのユーザーが一日だけ使用してパッチを引き剥がしその後は自分の意志で禁煙に成功したとしたらこの研究はパッチの有効性を十分に証明したように見えるだろう。またニコチンガムんユーザーが一日だけガムを噛みその後は自分の意志で禁煙に成功したのならこの研究はニコチンガムの勝利を証明すると見えるだろう。


禁煙を考えている人は三年に一度だけ真剣に禁煙に取り組むための強い意志を喚起することができる。上記の研究結果による統計が全ての喫煙者を反映しているとすれば、喫煙者は平均して四年に一度真剣に禁煙に取り組もうとすることになる。(それは平均して彼らの6回目の試みであり、平均的喫煙者はニコチンを24年間吸引していた)このニコチン置換療法のOTCガムとパッチ組研究は4879人のニコチンの強烈な呪縛を断ち切ろうと必死に願う人の望みをうち砕いた。ニコチン依存症は長期間喫煙者の半分の人、中年の四分の一(平均22.5年早期に)の命を奪うことになり、喫煙を再開した4879人の人のうち何人が禁煙をする機会を時間切れで失ったことか。(訳者注 この22.5という数字の出所がわかりません)

私はこのような大規模で死活的な研究を行うものは喫煙を再開した人たちに直ちにフォローアップをして最高レベルのニコチン絶ちプログラムを提供する法的、道義的な義務を負っていると思う。これらの数字は野鼠や実験動物、ましてや統計ではなく生身の人間なのである!この研究を実施した人たちは教育を授け、スキルを発展させカウンセリングと支援(短期、長期)をともなう質の高いプログラムがあり、常に40%の6ヶ月成功率を収めていることを知っているのである。このプログラムを与えないことは科学が31%即ち1512名のOTCガムやパッチグループの人たちにニコチンからの自由の権利を奪うことなのである。冗談ではない!

私は一人で100%この記事の責任を負うものでありインターネットで出版することに完全に責任を負う。2002年6月30日に私が掲示するまで誰もこの論文を評価したものはいなかったし内容に何らかの付加をした人もいなかった。この記事は「タバコやめたらドットコム」の中のウエッブ掲示スペースとリンクを共有している三つの中の二つ「タバコから自由に」や「ジョエルの書庫」とは関係が無い、同じ図書館の棚に載っている本であるということを除いて。上記の評価へのリンクはドクターシフマンヘ6月30日e-メールで出してあり、4879人のタバコを再開したOTCパッチとガムの人たちに援助の手を差し伸べるようにとの要請も添付した。


大きく呼吸をして、しっかりと抱きしめて、長生きをしてください。


John R. Polito
Smoking Cessation Instructor

709 Black Oak Blvd.
Summerville, SC 29485
john@whyquit.com

06/30/2002 


Links to Earlier NRT Reviews by John

Does the Over-the-counter Nicotine Patch Really
Double Your Chances of Quitting? - April 8, 2002

Is Nicotine Replacement Therapy The Smoker's
Last Best Hope? - November 14, 2000




WhyQuit? Joel's Library Freedom
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管理者注釈

OTC:店頭販売、日本においてはニコレットがこれに相当する。これ以外は日本において全て医師による処方箋が必要です。

翻訳:西田季彦